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電線の許容電流とは|太さ別の早見表と補正

電線の許容電流は「安全に流し続けられる電流の上限」です。 太さで基準値が決まり、周囲温度まとめる本数で下方向に補正します。 この記事では許容電流の意味、太さ別のおおよその早見表、補正係数の使い方、計算例までをまとめます。

※ 屋内配線の電線選定は内線規程・電気設備技術基準にもとづき電気工事士が行う領域です。 下表は代表的な目安であり、電線の種類・絶縁・施工方法で値が変わります。正式には規程とメーカー資料、有資格者の判断に従ってください。
手計算の手順を確認したい方はこのまま読み進めてください。すぐ目安が欲しい方は、 sq・周囲温度・束ね本数を入れるだけで補正後の許容電流と推奨sqまで出せる電線許容電流計算機(無料)をどうぞ。

1. 許容電流の考え方

電線に電流を流すと、導体抵抗で発熱します。被覆(絶縁)には耐えられる温度があり、 その温度を超えない電流の上限が許容電流です。太いほど抵抗が小さく放熱もよいので許容電流は大きくなります。

補正後の許容電流 = 基準許容電流 × 温度補正係数 × 電流減少係数

2. 太さ別 許容電流の目安(早見表)

周囲温度30℃・単独配線(がいし引き相当)でのおおよその目安です(600V IV/より線の代表値)。 電線管にまとめる場合は次章の補正で下げます。

より線 (sq)許容電流の目安 (A)単線 (mm) 参考
2約271.6mm 約27A
3.5約372.0mm 約35A
5.5約492.6mm 約48A
8約613.2mm 約62A
14約88
22約115
38約162

※ 数値は代表的な目安です。電線の種類・絶縁材・施工方法で変わるため、必ず規程・データシートで確認してください。

3. 補正係数(温度・本数)

放熱しにくい条件では、基準値に1未満の係数を掛けて下げます。代表的な目安は次のとおりです。

同一管内の本数電流減少係数(目安)
3本以下0.70
4本0.63
5〜6本0.56
7〜15本0.49

周囲温度が30℃を超える場所では、さらに温度補正係数(高温ほど小さい)を掛けます。 屋外・天井裏・盤内など熱がこもる場所は要注意です。

4. 計算例

例:5.5sq を 4本まとめて電線管に通す

基準許容電流 ≒ 49A

電流減少係数(4本)= 0.63

補正後 = 49 × 0.63 ≒ 30.9A

→ 連続負荷なら 約24A(30.9 ÷ 1.25)まで

単独配線なら49A流せる電線でも、4本まとめると実質30A程度まで下がる、という具合です。

5. 見落としやすい注意点

  • 保護器とセット:ブレーカー定格は許容電流以下にします。選び方はヒューズ・ブレーカーの選び方を参照してください。
  • 電圧降下も確認:長い配線では許容電流はOKでも電圧降下でNGになり、太くする必要が出ます。電圧降下の計算で確認します。
  • 正式値は規程で:本記事の表は目安です。実施工は内線規程・技術基準と有資格者の判断に従います。

sq・周囲温度・束ね本数を入れるだけで、補正後の許容電流・負荷率・推奨sqまで自動計算できます。

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よくある質問

Q. 電線の許容電流とは何ですか?

A. その電線に連続して流しても、絶縁被覆が許容温度を超えない電流の上限のことです。電線は電流で発熱するため、太さ・絶縁の種類・周囲温度・放熱条件で上限が決まります。これを超えると被覆が劣化・焼損する恐れがあります。

Q. 同じ太さでも許容電流が変わるのはなぜですか?

A. 放熱しにくいほど下がるためです。周囲温度が高い、同じ電線管に多数の電線をまとめる、といった条件では熱がこもるので、基準値に温度補正係数と電流減少係数を掛けて下げて使います。

Q. 許容電流とブレーカー容量はどう関係しますか?

A. ブレーカー(保護器)の定格は、電線の許容電流以下にします。電線が過熱する前に保護器が落ちる関係にしておくためです。許容電流<保護器定格になっていると、電線が守られず危険です。

Q. 許容電流を満たせば電線の太さは決まりますか?

A. 許容電流は最低条件です。長い配線では電圧降下のほうが厳しくなり、許容電流的にはOKでも電圧降下で1〜2サイズ太くする場合があります。許容電流と電圧降下の両方で確認します。

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