LC共振周波数 計算機(コイル・コンデンサ)
公開更新|書いている人:鉄鋼・金属加工の現場に28年。いまは製造現場の管理職です。
コイル L とコンデンサ C による共振周波数を計算します。 周期と特性インピーダンスも表示。入力は自動保存。
L と C を入力
共振周波数 f = 1 ÷ (2π√(LC))。同調回路・フィルタ・発振回路の設計に使います。
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共振周波数の計算式
LC回路では、ある周波数でコイルの誘導性リアクタンスとコンデンサの容量性リアクタンスが等しくなり打ち消し合います。これが共振周波数です。
f = 1 ÷ ( 2π × √(L × C) )
直列共振ではこの周波数でインピーダンスが最小、並列共振では最大になります。ラジオの同調回路、フィルタ、発振回路の心臓部です。
特性インピーダンス
共振時の L と C のリアクタンスの大きさの目安が特性インピーダンス Z0 です。
Z0 = √( L ÷ C )
Z0は「共振している回路の中を、どれくらいの電圧と電流の比でエネルギーが行き来しているか」を表します。 Lが大きくCが小さい組み合わせほどZ0は高くなり、同じ共振周波数でもコイル側に高い電圧が出ます。 逆にCが大きくLが小さいと低インピーダンスになり、電流が大きくなります。 共振周波数だけを合わせても、LとCの取り方によって回路の振る舞いは変わる、というのがこの値の意味です。
同じ周波数でもLとCの組み合わせは無数にある
共振周波数は L×C の積だけで決まります。つまりLを10倍にしてCを1/10にすれば周波数は変わりません。 どの組み合わせを選ぶかは、Z0、部品の入手性、寄生成分の影響で決めます。
| L | C | 共振周波数 | Z0 |
|---|---|---|---|
| 100µH | 100pF | 約1.59MHz | 1000Ω |
| 10µH | 1000pF | 約1.59MHz | 100Ω |
| 1mH | 10pF | 約1.59MHz | 10000Ω |
3つとも共振周波数は同じですが、Z0は100倍の開きがあります。 Cを小さくしすぎると配線やプローブの寄生容量(数pF〜十数pF)が無視できなくなり、 実測した周波数が計算とずれる原因になります。可変範囲を確保したいときは、 Cをある程度大きめに取るほうが安定します。
計算値と実測がずれる主な理由
- 部品の誤差:一般的なインダクタは±10〜20%、セラミックコンデンサも種類によっては±20%あります。 周波数は√(LC)に反比例するので、LとCがそれぞれ10%大きいと周波数は約9%下がります。
- 寄生容量・寄生インダクタンス:コイル自体が持つ浮遊容量、配線のインダクタンス、測定プローブの容量が並列・直列に加わります。 高い周波数ほど影響が大きくなります。
- 温度と直流重畳:高誘電率系のセラミックコンデンサは温度と印加電圧で容量が変わります。 フェライトコアのコイルも電流が増えると透磁率が下がり、Lが減ります。
計算値は設計の出発点として使い、実回路では可変コンデンサやトリマで追い込むのが現実的です。
共振の鋭さを決めるQ
共振周波数が「どこで」共振するかを表すのに対し、Q値は「どれだけ鋭く」共振するかを表します。 Qが高いほど共振点が尖り、狙った周波数だけを取り出す選択性が上がります。 逆にQが低いと山がなだらかになり、広い範囲の周波数を通します。
Qを下げる主な原因は回路に含まれる抵抗成分です。 コイルの巻線抵抗、コアの損失、配線の抵抗、そして負荷として接続した回路——これらがエネルギーを消費するぶん、 共振の鋭さが失われます。同調回路のつもりで組んだのに選択性が出ない場合、 コイルの巻線抵抗か、後段の回路が軽すぎることを疑ってください。 用途によってはQを意図的に下げることもあり、たとえば広い帯域を通したいフィルタでは、 あえて抵抗を加えて山をなだらかにします。
関連:RC時定数計算機 / コンデンサ合成容量計算機
よくある質問
- Lを2倍にすると共振周波数はどうなりますか?
- 共振周波数は √(LC) に反比例するので、LまたはCを2倍にすると周波数は約0.707倍(1/√2)になります。周波数を半分にしたい場合は、LとCの積を4倍にする必要があります。
- 単位は混在させても大丈夫ですか?
- 問題ありません。LはnH〜H、CはpF〜Fから選べ、内部でSI単位に換算して計算します。データシートの表記のまま入力してください。
- 直列共振と並列共振で計算式は変わりますか?
- 共振周波数の式は同じ f = 1/(2π√(LC)) です。違うのは共振点でのインピーダンスで、直列共振では最小(抵抗分のみ)、並列共振では最大になります。同調回路として使うのか、トラップとして使うのかで選び分けます。
- 計算した周波数と実測が合いません。
- 部品誤差(インダクタで±10〜20%)、コイルの浮遊容量、配線やプローブの寄生容量が主な原因です。特にCが数十pFと小さい設計では、寄生容量が相対的に効いて実測周波数が下がりがちです。トリマコンデンサで追い込むか、Cを大きめに取り直してください。
- 特性インピーダンスZ0は何に使う値ですか?
- 共振時にLとCが示すリアクタンスの大きさで、√(L/C) で求まります。同じ共振周波数でもZ0が高いほどコイル側に高い電圧が出て、低いほど大きな電流が流れます。前後の回路とインピーダンスを合わせる際の目安になります。