🌰Acorn Toolsかんたん計算ツール集

ネジ・ボルト 早見表(下穴・バカ穴・二面幅・トルク)

メートルねじのサイズとピッチ(並目/細目)を選ぶと、タップ下穴径・バカ穴・二面幅・六角穴・有効断面積締付けトルクを表示。ユニファイ・ウィットねじの早見表も下に収録。入力は自動保存。

ネジのサイズを選ぶ(メートルねじ)

ピッチ(並目/細目)

締付けトルクの条件

締付けトルクは軸力(耐力の約70%)と摩擦から算出した目安です。重要保安部品は必ず各メーカー・規格の指定値に従ってください。

メートル並目ねじ 全サイズ早見表

単位はすべて mm(有効断面積は mm²)。バカ穴は JIS B 1001、六角穴付ボルトの対辺は JIS B 1176 に基づく代表値です。

呼びピッチ下穴バカ穴1級2級3級二面幅六角穴As
M1.60.351.251.71.8231.51.27
M20.41.62.22.42.641.52.07
M2.50.452.052.72.93.1523.39
M30.52.53.23.43.662.55.03
M40.73.34.34.54.8738.78
M50.84.25.35.55.88414.18
M6156.46.6710520.12
M81.256.88.491013636.61
M101.58.510.5111216(旧17857.99
M121.7510.21313.514.518(旧191084.27
M142121515.516.521(旧2212115.44
M162141717.518.52414156.67
M202.517.52122243017244.79

メートル細目ねじ 下穴早見表

細目はピッチが細かく、振動でゆるみにくい・薄肉でもねじ山を確保しやすいのが特徴です。下穴は目安(市販ドリル径に丸めて使用)。

呼び×ピッチ下穴(目安)有効断面積 As
M3×0.352.75.61 mm²
M4×0.53.59.79 mm²
M5×0.54.516.12 mm²
M6×0.755.322.03 mm²
M8×1739.17 mm²
M8×0.757.341.81 mm²
M10×1.258.861.2 mm²
M10×1964.49 mm²
M12×1.510.588.13 mm²
M12×1.2510.892.07 mm²
M14×1.512.5124.55 mm²
M16×1.514.5167.25 mm²
M20×1.518.5271.5 mm²

ユニファイねじ(UNC/UNF)早見表

アメリカ系のインチねじ。ねじ山角60°でメートルと同じ。UNC=並目UNF=細目。 「呼び−山数」で表記します(例:1/4-20 UNC)。山数は1インチあたりの山数(TPI)。下穴は目安です。

呼び呼び径UNC 山数UNC 下穴UNF 山数UNF 下穴
#42.85402.248⌀2.3
#63.51322.740⌀2.9
#84.17323.436⌀3.5
#104.83243.832⌀4
#125.49244.428⌀4.6
1/46.35205.128⌀5.4
5/167.94186.524⌀6.9
3/89.53167.924⌀8.5
7/1611.11149.320⌀9.8
1/212.71310.720⌀11.4
9/1614.291212.218⌀12.9
5/815.881113.618⌀14.5
3/419.051016.516⌀17.5

呼び径・下穴の単位は mm。#番手は数字が大きいほど太くなります。

ウィットねじ(BSW)早見表

イギリス系の古いインチねじでねじ山角55°(メートル・ユニファイの60°と違う)。JISでは廃止規格ですが、 旧式の機械・水道・バイク・農機などで現役です。「W1/4」のように表記します。下穴は目安です。

呼び呼び径(mm)山数(TPI)下穴(目安mm)
W1/83.18402.5
W3/164.76243.7
W1/46.35205.1
W5/167.94186.5
W3/89.53167.9
W7/1611.11149.3
W1/212.71210.6
W9/1614.291212.2
W5/815.881113.6
W3/419.051016.5
W7/822.23919.4
W125.4822.2

タップ下穴径の決め方

ねじを切る(タップを立てる)ための下穴径は、ざっくり次の式で求めます。

下穴径 ≒ 呼び径 − ピッチ

例:M6(呼び径6mm・並目ピッチ1.0mm)なら 6 − 1.0 = ⌀5.0mm。M8(ピッチ1.25)なら 8 − 1.25 ≒ ⌀6.8mm。 引っかかり率を下げて下穴を少し大きめにすると、タップが折れにくく加工が楽になります(その分ねじ山は浅くなる)。 インチねじはピッチ = 25.4 ÷ 山数 で換算してから同じ式を使います。

並目と細目の違い

同じ呼び径でもピッチ(山の間隔)が違います。並目は標準で入手性が高く、細目はピッチが細かいぶん ① 振動でゆるみにくい ② 薄肉でもねじ山を多く確保できる ③ 微調整しやすい、といった利点があります。 一方で細目はゴミ噛み・かじりに弱く、ねじ込み回数が増える短所も。配管継手や油圧、薄板への締結で細目がよく使われます。

ねじの種類(山角の違い)に注意

  • メートル / ユニファイ:ねじ山角 60°。呼び径は違うが山形は同じ。
  • ウィット(BSW):ねじ山角 55°。山形が違うので、径が近くても混用するとねじ山を傷める。

径が似ていても規格が違えば噛み合いません。古い機械の補修では、まずピッチゲージで山数を測って種類を見極めるのが確実です。

バカ穴(キリ穴)の級の使い分け

  • 1級(密):位置精度が要る部品同士。ガタを嫌う精密な組付け向け。
  • 2級(中):もっとも一般的。普通の機械・構造物の組立はこれが標準。
  • 3級(粗):穴あけ精度がラフでよい場合や、位置調整の余裕が欲しい場合。

迷ったら2級(中)が無難です。例:M6なら2級で⌀6.6mmの穴をあけます。

六角二面幅の「新JIS・旧JIS」問題

六角ボルト/ナットの二面幅(スパナ・レンチのサイズ)は、ISO準拠の現行JISで一部が旧JISから変わっています。 代表が M10:旧17mm → 新16mmM12:旧19mm → 新18mmM14:旧22mm → 新21mm。 現場では旧JIS品も多く流通しているため、手持ちのボルトに合う工具がどちらか実物で確認するのが確実です(表では「旧◯」で併記)。

締付けトルクの考え方

T = K × d × F (T:トルク, K:トルク係数, d:呼び径, F:軸力)

本ツールは軸力 F を「強度区分の耐力 × 有効断面積 × 70%」として算出。トルク係数Kは摩擦で大きく変わり、無潤滑で約0.3、 メッキ品で約0.2、潤滑剤で0.15以下まで下がります。同じトルクでも潤滑の有無で軸力は2〜3倍変わるため、 指定がある場合は必ずその条件(潤滑・座面状態)に合わせてください。なお強度区分(8.8等)はメートルねじの規格です。

ステンレスボルトの強度区分と「かじり」

ステンレスボルトは鉄の「8.8」などとは別系統で、A2-70・A4-70・A2-80のように表します(ISO 3506/JIS B 1054)。 頭のA2はSUS304系、A4はSUS316系(A4のほうが耐食性が高く、海沿い・薬品環境向け)。後ろの数字は引張強さの目安で、 70=700N/mm²、80=800N/mm²クラス。同じ強度区分なら材質が違ってもトルクの考え方は同じです。

最大の注意点は「かじり(ゴーリング/焼き付き)」。ステンレスはネジ山同士が高圧でこすれると溶着し、締めている途中で固着して 回らなくなることがあります。対策は ① 焼付き防止剤(アンチシーズ)を塗る ② 早回し・電動の高速締めを避けてゆっくり締める ③ ナットとボルトの材質を少し変える、など。乾いたまま強く締めるのが一番危険です。

またステンレスは鉄より「ねばい」ため、同じ呼び径でも降伏点(耐力)は炭素鋼の高力ボルトより低めです。 高い軸力が必要な締結には、A2-80など高強度区分を選ぶか、設計を見直してください。

よくある質問

Q. 下穴は表の値ぴったりでないとダメ?

A. 市販ドリルの径に丸めて問題ありません。引っかかり率にこだわらず加工性を優先して少し大きめにするのが一般的です。

Q. ユニファイの「#10」って何mm?

A. 番手(数字)サイズで、数字が大きいほど太いです。#10は呼び径約4.83mm。1/4インチ未満はこの番手で表します。

Q. ステンレスのA2とA4はどう選ぶ?

A. A2(SUS304系)が一般用途、A4(SUS316系)は海沿い・プールや薬品など塩分・腐食が厳しい環境向けです。価格はA4が高め。屋外の畜舎・農機まわりなど錆びやすい環境ならA4が安心です。

Q. 計算トルクは保安部品にそのまま使える?

A. あくまで一般的な目安です。自動車・圧力容器・吊り具など安全に関わる部位は、必ずメーカー指定値・設計基準に従ってください。