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鋼材の定尺取り・端材計算|5.5m・6m材から何本取れるか

更新日: 2026年7月28日

鋼材、パイプ、アングル、チャンネルを定尺から切るときは、必要な長さを足すだけでは足りません。 切り代、残材として残す長さ、端材として捨てる長さまで見ないと、材料本数や歩留まりがズレます。 さらに実務では、いちばん無駄が少ない定尺が、いちばん早く入る定尺とは限りません。 このページでは、定尺取りの基本と計算例に加えて、納期で定尺を選び直す場面、 材料ごとに変わる残材の残し方、割付を間違えたときに実際どう響くかを、金属加工工場の実務からまとめます。

複数寸法をまとめて最適化したい場合は、端材取り(定尺カット)計算機を使うと、必要定尺本数と切り出し指示を自動で出せます。

概要

定尺取りは、決まった長さの材料から必要な部材を切り出すための材料取りです。 金属加工では5.5m、6m、7mなどの定尺材を仕入れ、そこから図面寸法の部材を切ります。 見積もりでは購入本数、現場では切断順、在庫管理では残材の扱いが問題になります。

定尺とは

定尺とは、メーカーや問屋から通常流通する標準長さのことです。鋼材では5500mm、6000mm、長尺品では7000mm以上などがあり、地域や材料規格で変わります。 端材取りでは、まず実際に入手できる定尺長さを基準にする必要があります。

歩留まりとは

歩留まりは、買った材料のうち製品として使えた割合です。歩留まりが低いほど、同じ部材数でも材料費と廃材が増えます。 ただし、再利用できる残材が残るなら、単純な歩留まりだけで良し悪しを判断しないほうが現実的です。

使い方

手計算では、部材長さの合計にカット回数ぶんの切り代を足し、定尺内に収まるかを確認します。 鋸刃幅が3mmなら、1カットごとに約3mmの材料がなくなります。

使用長さ = 部材長さの合計 + 切り代 × カット回数

余り = 定尺長さ - 使用長さ

歩留まり(%) = 部材長さの合計 / 購入定尺長さの合計 × 100

複数の定尺サイズや複数の部材長がある場合は、長い部材から先に入れ、短い部材で隙間を埋めます。 実際の発注前には、切り代、耳落とし、再利用する残材の最小長さを同じ条件でそろえてください。

入手できる定尺は、納期でも決まる

割付を考えるとき、つい「どの長さで買えば無駄が少ないか」だけを見がちですが、 実務ではもう一つ、その長さが普段流通しているかどうかという条件が付きます。

たとえば足場パイプは、6mならすぐ納品されますが、5mを頼むと納期が延びます。 紙の上では5mのほうがきれいに割り切れる案件でも、納期を優先して6mで手配し、 端材が出るのを承知で進めるほうが早く終わることがあります。

材料によって「普段出る長さ」は違います。歩留まりを詰めた割付を作る前に、 その定尺が在庫品として動いているかを仕入先に確認しておくと、 計算し直しになる手戻りを避けられます。

計算例

5500mm材から 1800mm×2本、900mm×2本を取る

部材長さ合計 = 1800×2 + 900×2 = 5400mm

カット数を4回、切り代3mmとすると 切り代合計 = 12mm

使用長さ = 5400 + 12 = 5412mm

余り = 5500 - 5412 = 88mm

この組み合わせは1本の定尺に入りますが、余り88mmはほぼ端材です。 残材を残したい場合は、組み合わせを変えるか、6m材を使う判断があります。 材料費は購入本数で決まるため、重量を見たいときは金属重量計算機で購入重量も確認します。

注意点

  • 切り代:設定値より実測を優先します。刃の種類、材料厚、切断機で変わります。
  • 長物優先:短い部材から入れると長物が残りにくくなり、定尺本数が増えることがあります。
  • 残材しきい値:全材料を一律の長さで区切るより、材料ごとに「次に何に使うか」で決めるほうが使い切れます(例:蝶番に回せる材料は100mm以上、足場パイプは400mm以上)。
  • 定尺の入手性:割付上いちばん有利な長さが、いちばん早く入る長さとは限りません。普段流通していない定尺は納期が延びます。
  • 材料の状態:曲がり、端部のつぶれ、黒皮やメッキ面の傷で使えない部分が出る場合があります。

現場での活用例

製缶、建築金物、農業設備、配管架台などでは、同じ規格の材料を複数案件で使い回します。 端材取りを先に行うと、見積もり段階で発注本数を固めやすく、切断担当への指示もそのまま渡せます。 さらに残材の長さを記録しておけば、次回の小物部材を新材から切らずに済むことがあります。

定尺・切り代・必要寸法を入力して、必要本数・歩留まり・端材を自動計算できます。

端材取り計算機を開く

よくある質問(FAQ)

Q. 定尺取りとは何ですか?

A. 5.5mや6mなど決まった長さで仕入れる鋼材から、必要な部材をどう切り出すかを決めることです。材料本数、切断順、歩留まり、残材の量に直結します。

Q. 歩留まりはどう計算しますか?

A. 切り出した製品長さの合計を、購入した定尺長さの合計で割って求めます。切り代や使えない端材が増えるほど歩留まりは下がります。

Q. 切り代はなぜ必要ですか?

A. 切断するたびに鋸刃の厚み分だけ材料が減るためです。バンドソーなら実測で3〜4mm程度を見ることが多く、カット数が多いほど差が大きくなります。

Q. 残材と端材はどう分けますか?

A. 次回使える長さを残材、使い道がなく捨てる長さを端材として分けます。基準は全材料で共通にするより、材料ごとに「次に何に使うか」から決めるほうが実際に使い切れます。たとえば蝶番に回せる材料なら100mm以上、足場パイプなら400mm以上、といった具合です。

Q. 定尺は無駄が少ない長さを選べばよいですか?

A. 納期も一緒に見てください。普段流通していない長さは入るのが遅くなります。足場パイプなら6mはすぐ納品されますが、5mだと納期が延びます。割付上は5mが有利でも、6mで手配して端材を承知したほうが早く終わる場合があります。

Q. 材料が足りなくなるとどうなりますか?

A. 再注文の納期がそのまま遅れになります。切る組み合わせを間違えて足りなくなり、2週間遅らせた例があります。端材が残るのは在庫で吸収できますが、不足は工程に直接響くため、ぎりぎりの割付は避けるほうが安全です。

Q. 複数の長さが混ざる場合も計算できますか?

A. できます。端材取り計算機では、複数の切り出し長さと本数を入れて、必要な定尺本数、切り出し指示、歩留まりを計算できます。

関連情報

このツールと記事について

用途
鋼材・パイプ・形鋼の発注本数、切断指示、残材管理を事前に確認するための解説です。
誰向けか
金属加工、製缶、建築金物、農業設備、DIYで長尺材を切断する人向けです。
情報の根拠
計算式は長さ、切り代、購入定尺長の算術に基づき、注意点は金属加工現場で一般的に確認する切断条件を整理しています。最終判断は使用する材料規格、切断機、社内の残材基準に合わせてください。

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